SpyderPro / モバイル画面の色
iPhone や iPad で撮った写真も、仕上げは PC に渡してから。だからこそ、手元の画面がどんな色で光っているかを一度知っておくと安心です。SpyderPro はモバイル画面を「計測」できます。ただし、プロファイルを当てる「キャリブレーション」まではできません。ここでは計測と、iPhone 側での近づけ方をまとめました。
Web で写真を見せるときの標準が、白色点 D65 = おおよそ 6500K だからです。sRGB という Web の色の規格が、この白を基準に作られています。仕上げも人に見てもらう場所も Web なら、手元の画面もそこに寄せておくと、色のズレが起きにくい。理屈はシンプルです。
ちなみに計測はあくまで MacBook などの PC 側の SpyderPro ソフトで行います。モバイルは測る対象、判断するのは PC、という役割分担で考えてください。
PC の SpyderPro を起動し、メニューから「色彩計」を選びます。白いパッチが表示されたウィンドウが開きます。
iPhone / iPad 側で、まっさらな白い画面を用意します。メモアプリの白い背景でも、真っ白な画像でも大丈夫。画面の明るさは中〜やや高めに。
SpyderPro のセンサー面を、その白地にそっと置きます。周りの光が入り込まないよう、密着させるのがコツです。
ウィンドウ内の「Kelvin」と書かれた枠の数字が、いま測っている画面の色温度です。この数値と 6500K との差を見ます。
実際の画面(全体)
計測パネルを拡大
「Kelvin」ラベルの下の数字が、いま測っている画面の色温度です。画面例のとおり、位置は「Lab / Luv」の下・中央よりやや右。「左下」ではありません。表示位置はソフトのバージョン(6.4.4 など)やウィンドウの状態で変わることがあるので、実画面では「Kelvin」ラベルを目印に探してください。
ここが少し注意の要るところ。まず順番として、True Tone を先にオフにします。True Tone がオンだと、周りの光に合わせて画面の白が動き続けるんですね。せっかく 6500K に合わせても、環境が変わると勝手にズレていく。だから最初に切っておきます。
設定 → 画面表示と明るさ → True Tone をオフ。
そのうえで微調整したいときは Night Shift を使います。ただし Night Shift は暖色方向にしか動きません。寒色側(数値を上げる方向)へは振れないので、「6500K ぴったりに数字で合わせる」というより、寒色寄りだった白を少し暖めて近づける、くらいの感覚で。iPhone の素の白は 6500K より寒色寄りのことが多いので、弱めに暖める方向でだいたい寄っていきます。
設定 → 画面表示と明るさ → Night Shift → 色温度 のスライダーで調整。
Night Shift は時間指定で自動オンオフができます。手動オンのままだと切り替わりが分かりにくいので、スケジュールを使うか、調整中は手動オンで固定しておくと迷いません。あとは 計測 → 調整 → また計測 の繰り返しで、6500K に寄せていってください。
上の比較がまさにこのケースです。True Tone を切っただけで 5414K → 6245K、6500K のすぐ手前まで来ました。ここからさらに数値を上げる(寒色へ動かす)のは Night Shift ではできないので、この状態なら Night Shift はかけずにそのままが正解。むしろかけると暖色側へ戻ってしまいます。
「勝手に画面の色が変わる」と感じたときは、たいてい True Tone が犯人です。Night Shift のスケジュールと混同しやすいので、変動が気になるならまず True Tone のオン・オフを確認してみてください。
これはあくまで簡易的な合わせ方です。写真をきちんと観察したり、現像・加工したりするときは、やはり PC で行うのがおすすめ。モバイルの白がズレて見える場合、色温度だけでなく RGB のバランス自体が偏っていることもあります。そこまでは iPhone の設定では追い込めません。
計測した数値の正確さは、SpyderPro 側の計測手順に依存します。Night Shift や True Tone のメニュー名・場所は iOS のバージョンで変わることがあるので、実機で一度なぞって確かめてから進めてください。